またしても緊急事態宣言になり、多くの飲食店が時短営業、酒類提供禁止となり、気がめいってしまいますね。一日でも早く緊急事態宣言の解除を願い、飲食店の復活を祈るB級美食家“レジリエンストレーナー”松岡タカノリです。
自己肯定感ってなに?
最近、よく自己肯定感という言葉を見かけます。
自己肯定感とは、文字通り、「自分を肯定する感情」です。「自分のことが大好き」、「自分は価値がある」、「自分は存在するに値する」といった、自分の存在、自分の価値を肯定的に認めることです。
ただ、この自己肯定感には注意が必要で、例えば、「自分は価値がある」といった感情に、「自分は(○○と比べて成績優秀なので)価値がある」と他者と比較したり、「(いけているときの)自分は大好き(だけどいけてない自分は嫌い)」といった自分の短所を認めず長所だけを認めたりする場合の自己肯定感は注意が必要です。
このような他者と比較した上での自己肯定感や、自分の短所を受け入れない自己肯定感は、条件付き自己肯定感と呼ばれます。私は「ガラスの自己肯定感」と呼んでいます。
ガラスは壊れやすい
「ガラスの自己肯定感」は、自分よりも優秀な他者の存在や、一度や二度の失敗によって、ガラスのようにもろくも壊れてしまいます。レジリエンスも消耗し、低下します。
「ガラスの自己肯定感」の高かった人は、一度、その自己肯定感が壊れてしまうと、自己肯定感の回復は難しくなります。自分の短所、弱さを受け入れ、ありのままの自分を受容して、そこに自分の価値を感じれるように気持ちを切り替えれば回復しますが、なかなかできないでしょう。
本物は壊れにくく、レジリエンスが高まる
「ガラスの自己肯定感」に対して、自分の長所も短所もすべてありのままに受け入れ、そのような自分そのものを肯定する自己肯定感を、私は「本物の自己肯定感」と呼んでいます。
「本物の自己肯定感」を持つ人は、自己肯定感が揺るぎません。なぜなら、他者と比較したり、自分の短所に目をつぶったりした自己肯定感ではないので、優秀な他者が現れたり、失敗をしても自己肯定感には影響しないからです。
「本物の自己肯定感」こそ、私はレジエンスを高める、レジリエンス筋肉(レジリエンスマッスル)になると思います。
本物の自己肯定感を高めるには?
では、「本物の自己肯定感」を高めるには、どうすれば良いのでしょうか?
まず自己肯定感は、自分(のありのまま)を肯定する感情なので、肯定的な感情(ポジティブ感情)を持ちやすい心を持つことが重要です。
私たち人は、通常ネガティブ感情を長く抱きやすい性質があるので、意図して物事の肯定的な側面をみつけるクセを付けた方がよいと思います。
それをするには、1日を振り返り、その日の「3つのよいこと」を思い描くことは有効です。それ以外にも、ネガティブな状況のとらえ方を転換し、ポジティブ感情を高める方法もあります。
他の方法として、どんなときも他者と比較しない。他者の意見は謹んでお受けしつつ左右されない姿勢が大事かと思います。
私たちは学校でも職場でも、成績を数値で評価されるので、どうしても他者と比較され、優劣をつけられてしまいます。第三者が数値を他者と比較して評価するのは仕方ないですが、せめてご自身は、他者と成績を比較して自分の価値を判断したりせず、比較をするのなら「過去の自分」の成績と比較し、自己の成長を実感するようにすれば「本物の自己肯定感」は高まります。
そして別の方法として、自分自身に肯定的なメッセージを送る。エールを送ることです。
これらの方法は、大人の方がご自身で「本物の自己肯定感」を高めることほか、子どもとのコミュニケーションに使われれば、子どもの「本物の自己肯定感」が高まってきます。
緊急事態宣言下であっても、飲食店はできる限りのさまざまな対策をとって、お客様をもてなそうとされています。そのような飲食店の懸命な努力に敬意を抱くとともに、私も勇気をもらい、自己肯定感が湧いてきます。
すべての飲食店の皆様にエールを送るともに、緊急事態宣言が解除され、コロナ禍が過ぎ去ったのちの繁栄を心よりお祈りしたいと思います。