松岡タカノリのレジリエンス伝道日誌

日々是レジリエンスNo.35‐許すこと、信じることは最強の教育法~子どもの健全なライフスタイルの形成④

こんにちは。3つのよいことノートです。

3つのよいことブログ」では、ポジティブ心理学や「3つのよいこと」ワークを基にした、子育てや暮らしに役だつ情報を投稿してまいります。

さて、最近の「3つのよいこと」。

嬉しかったことは、「3つのよいことノート」を支援していただく方が増えたことでしょう。

頑張ったことは、夏バテで体調がすぐれなかったにもかかわらず、家事をこなしたことでしょうか。

ありがとうと感謝の気持ちが起こったのは、文房具のアドバイザーの方や、いつも応援していただいている老舗のメーカーの方、コーチング仲間から、「3つのよいことノート」の販促や、その後のビジョン実現に対して、貴重なご意見をいただいたことです。“Other people matter”(つながりこそすべて、他者は大事だよ)というポジティブ心理学者のクリス・ピーターソンの言葉の意味の深さを痛感しています。

命令、禁止は子どもの思考を停止させる

前回のブログでは、子どものポジティブな情動記憶を残すには、親は、「どんなときでも子どもをほめること」が大事で、その方法について記しました。覚えていらっしゃいますでしょうか?

3つのよいことブログNo.34‐どんなときでも子どもをほめる~子どもの健全なライフスタイルの形成③

ほめることと甘やかすこととは同じではないこと、ほめながら注意することについても記しました。

子どもにポジティブな情動記憶を残し、健全なライフスタイルを形成するには、どんなときでも子どもを信じること、信頼することが大事です。子どもを信頼するということは、

「あなたを信じているから、あなたの自由にやりなさいね。」

「自分で考えて正しいと思うことをしなさいね。」と、許可を与えることです。

社会のルールを守らせるには、あるいは躾けるには、許可だけでなく、

「勉強しなさい!」と命令したり、

「夜9時過ぎまでゲームをしてはいけません」と禁止したりすることがありますが、

子どもに命令や禁止をし続けると、子どもの思考能力を失わせます。思考を停止させます。

子どもに命令や禁止による行動を繰り返すと、いつしか、「人からの命令や指示がないと動けない子ども」、「自分の頭で考えて行動することができない子ども」になってしまいます。その結果、子どもの自立を妨げることになるのです。

また、命令や禁止は、子どもに反発心を起こし、逆効果になる場合もあります。

命令や禁止ではなく、子どもには「許可」を与える

子どもに社会的なルールを教えたり、躾けたりする状況では、親は、子どもに命令や禁止ではなく、

許可を与えた方がよいと思います。

たとえば、「勉強しなさい!」と命令したいときは、「勉強してもいいよ。」とか、「夜9時過ぎまでゲームをしてはいけません!」とある行動を禁止したいときは、「夜9時までならゲームをしてもよいよ。」と許可を与える言葉に変えるとよいかと思います。

実は、このような許可の言葉には、許可の形をとりながら、さりげなく(反発心を起こすことなく)発言者からの命令が埋め込まれています

また、言葉の中には、「私(親)は、あなた(子ども)が自立した行動をとると信じている」という前提が込められています。そのような前提を子どもは無意識下に感じることができ、親への信頼が深まることになります。

子どもの可能性を信じた問いかけ

許可を与える言葉は、命令がさりげなく埋め込まれ、親の子どもへの信頼が前提にありましたが、そのほかに、子どもの可能性を信じた言葉かけも、命令や禁止の代わりに効果を発揮すると思います。

たとえば、「勉強しなさい!」と命令したいときは、「今から勉強できるよね?」と問いかけたり、「夜9時過ぎまでゲームをしてはいけません!」と禁止したいときは、「夜9時にはゲームをやめられるよね?」と質問したりします。このような問いかけに対し、子どもが「うん。できるよ。」とYESと回答すると、子どもは、命令されたからではなく、禁止されたからでもなく、自主的にそのような行動をとることになります。

「今から勉強できるよね?」も「夜9時にはゲームをやめられるよね?」も、いずれの問いかけにも、実はさりげなく親からの要求が埋め込まれています。前者の埋め込まれた要求は「今から勉強してね」というもので、後者の埋め込まれた要求は「夜9時にはゲームをしないでね」というものです。そして、子どもが「うん」と返事をすれば、子どもは無意識に親の要求を受け入れたことになります。

さらに、この問いかけには、「あなた(子ども)はこのような規律ある行動が自主的にできる子どもなのよ」という子どもの可能性や能力を肯定する前提とともに、「私(親)は、あなた(子ども)がこのような行動を自主的にできると信じている」という親からの信頼が前提に込められています。

このような前提がこもった問いかけをすれば、子どもにポジティブな強い影響を及ぼし、命令や禁止をしなくても親が望む行動を自主的にすることになると思います。

「親の子どもへの信頼」という前提が込められた許可や問いかけをされれば、子どもは心の中にベーシックトラスト(基礎的信頼)が育まれます。そうなると、周囲にも信頼感が芽ばえ、自主的に自分で考え、周囲の人々が幸せになるような行動をするような子どもに育ちます。

許すこと、信じることは、最強の教育法なのです。

お母さんと楽しく会話する女の子

3つのよいことノート」は、親子の信頼を前提にした肯定的なコミュニケーションができ、子どもさんの健全なライフスタイルの確立に役立つように作られています。一度、お使いになってお試しいただくことをお薦めします。

「3つのよいこと®ノート」を購入できる3つのよいことノート ネットショップ」はこちらから