松岡タカノリのレジリエンス伝道日誌

日々是レジリエンスNo.45-新しい生活環境に適応するためのレジリエンス

こんにちは。レジリエンストレーナー、ポジティブ心理学コーチの松岡タカノリです。

この「3つのよいことブログ」では、ポジティブ心理学や「3つのよいこと」ワークを基にした、子育てや暮らしに役だつ情報を投稿してまいります。

4月に入り、桜が散りゆく頃となり、新年度が始まりましたね。入社式や入学式が各地で行われ、街中にも初々しい学生服と礼服を着たお母さまの姿や、まだ着慣れていないスーツをまとった新入社員の姿を目にしました。

私も新入社員研修に登壇し、社会人として身に付けてほしいさまざまなビジネススキルをピカピカの新入社員の皆様にお伝えしました。初々しい新社会人と話をするのは清々しいですね。

ライフイベントの変化はストレス要因

春は日照時間が徐々に長くなる時期ですので、安心ホルモンである“セロトニン”の分泌量が増え、不安が生じにくくなるのですが、一方で、4月からは進学や異動、転居など、環境の変化も激しく起こり、それによるストレスを強く感じやすい時期でもあります。

ライフイベントの変化は、不幸な出来事の場合は大きなストレスになりますが、たとえそれが喜ばしい変化であってもストレスの要因となります。ホームズのストレススケールによれば、配偶者の死のストレス度を100としており、結婚という喜ばしいイベントのストレス度は50になっています。就学や就職(ストレス度26)、栄転(ストレス度29)などの慶事もストレス要因になります。

ストレス要因による環境の変化に適応しようとすると、人は自律神経の働きを乱し、心身ともに弱ってきます。心はネガティブ感情による不調が起こりがちです。そのような心の不調を元の平穏な状態に回復させるメンタル力がレジリエンスなのです。

レジリエンスによるストレスの対処法①-思い込みを転換する

環境変化によるストレスを感じたら、早めに対処した方が良いと思います。対処法としては、ストレス要因となるものを避ける、取り除く、弱めるといった3つの方法がありますが、進学や異動などの環境の変化を避けたり取り除いたりすることは現実的に難しいですよね。

あまりにもストレスによる体調不良がひどい場合は、環境を変えてストレス要因を避けたり取り除いたりすることも必要ですが、それが難しい場合のストレス対処法としては、ストレス要因を弱めるといった方法しかないようです。

レジリエンストレーニングでは、ネガティブ感情による精神的な落ち込みを止めるスキルがあります。それを応用してストレス要因を弱めることができます。

それは「思い込みを転換する」方法です。

環境の変化によるストレスは、状況に対する考え方・とらえ方・思い込みによって起こる場合が多いです。例えば、「前の環境となんか違う。居心地が悪い」とか、「この人と話しているとなんだか疲れる。どうもなじめない」とか、新しい環境を今まで過ごしていた心地よい環境と比べて違和感を感じるようなとらえ方をすると、ストレスを感じ、不安やイライラなどのネガティブ感情が起こります。

そんなときは、その状況に対するネガティブなとらえ方・思い込みを転換してみましょう。例えば、「前の環境と違うけど、直に慣れてきて環境に溶け込める」とか、「住めば都で新たな環境でも楽しいことが起こる」とか、「なじめない人だけど、悪い人ではない。こちらが慣れていないだけ」とか。

どのような状況でも否定的(ネガティブ)な見方もあれば肯定的(ポジティブ)な見方もあるので、肯定的な側面をみつけることが大事になってきます。それは日ごろのレジリエンストレーニングが効いてきますね。

ストレスの対処法②-3R行動

レジリエンスを発揮せずに、ストレスを和らげる方法としては、一般的に3R行動と言われています。3R行動とは、Rest(休息)、Relaxation(リラクゼーション)、Recreation(レクレーション)です。

要するに副交感神経の働きを高めるような行動をすると、ストレスが軽減されます。ストレスを感じる状態は、交感神経の働きが活発になっているので、バランスをとるのです。

具体的な3R行動の例としては、5~10分でもよいので、深呼吸(逆腹式呼吸)をしたり、瞑想(マインドフルネス瞑想)をしたり、ぬるめのお湯で長めのお風呂に入ったり、十分に良質な睡眠とることがあります。

また、自分のリラックスできることをすることも効果があります。例えば、ゆっくり映画やドラマを観たり、スポーツ・運動をしたり、ペットと過ごしたり散歩したり、音楽を聴いたり奏でたりすることも3R行動になります。気の置けない友人同士と楽しく美味しいものを食べたり会話したりするのも、リラックスでき、ストレスを緩和できますよね。

大事なのは自分でコントロールできるものとできないものを分けること

ストレスを感じたとき、大事なのは、自分でコントロールできること変えられることと、コントロールできないこと変えられないことを分けることです。そして、自分でコントロールできないこと変えられないことは考えないようにし、変えようとしないことです。

自分でコントロールできることとは、自分のとらえ方・思考・思い込みです。思い込みを転換して心の落ち込みをストップさせポジティブ感情を高めたり、3R行動をとったりすることは自分でコントロールできることですよね。

自分でコントロールできないこととは、他者の行動や感情、思考です。あるいは周囲の環境です。それらを自分の都合のよいように変えたいと思っても、とても難しいです。ですので、自分でコントロールできないこと変えられないことは変えようとせず、深く考えず、自分でコントロールできることに集中することが大事です。

シャボン玉で遊ぶ親子

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