松岡タカノリのレジリエンス伝道日誌

日々是レジリエンスNo.7-書くことの大事さ

こんにちは。ハピネスノートです。

ハピネスノートが綴る「3つのよいことブログ」では、ポジティブ心理学や「3つのよいこと」ワークを基にした、子育てや暮らしに役だつ情報を投稿してまいります。

さて、最近の「3つのよいこと」。

嬉しかったことは、夕方、散歩していると、近くの小学校に通う小学生から挨拶を受けたことでしょうか。このブログを書き始めてから、小学生が皆、良い子に見えてくる。これもプライミング効果なのでしょうか??

頑張ったことは、難しい仕事の案件を時間をかけてまとめたことでしょう。

感謝の気持ちが起こったことは、「3つのよいことノート」を活用された方から、率直な感想をSNSの投稿をあげていただいたことでしょう。 とても素晴らしい評価いただいた投稿をアップしていただき、本当に感謝感謝です。

手で書くと現実になる!?

知り合いの大学教授と話をしていると、最近の学生は論文を読むとき、紙にプリントしたものを読むのではなく、PC上のデータで読むことが多いようです。私のような古い人間は、どうしても論文や文献を読むときは、紙媒体として読まないと頭に入ってこないので、デジタルネイティブの人たちの脳の機能は、少し変わってきているのかなあと感じています。

「3つのよいことノート」を企画制作したとき、よく、

『今はデジタルの時代なので、LINEのようにSNSで交換するようにしたらどうですか?』

というアイデアをいただくことがあります。

確かに今は小学生でもスマホでお母様とやりとりする時代ですので、SNSを介して「3つのよいこと」を交換し合うのも1つのアイデアと思います。「3つのよいこと」を全く行わないよりはまだマシだと思います。

ただし、ノートに手書きで「3つのよいこと」を書き、バーチャルではなくFace to Faceでコミュニケーションをとることには、子どもさんの脳の発達にも、自己肯定感の向上にも、とても良い効果が表れます。

脳科学の研究によれば、「書くという行為」は、脳幹の網様体賦活系を刺激します。網様体賦活系は、覚醒状態を維持する機能があり、この部位が活性化することになれば、今、私たちの脳が積極的に関心をもっているものを重要視することになります。つまり、高度に集中した状態になり、「書いたこと」に対して「注意を払い、記憶する」ことになります。

心理学者の研究によれば、目標を手書きで書くと、目標を書かなかった人に比べ、目標を実現した可能性が33%も高かったそうです。まさに「書いたことが現実になる」不思議な現象で、これはSNSには現れない効果ですね。

プライミング効果-脳は「書かれた」暗示に従う

では、どうして「書いたこと」が脳に影響を与え、現実化するのでしょうか?

それは、脳のプライミング効果が働くからと考えられています。

プライミング効果とは、先行してインプットされた情報や記憶が、後の行動や反応に無意識に影響を及ぼす効果を言います。「事前に見たり聞いたりしたことが(潜在意識に働きかけ)、その後の行動に変化をもたらす」というもので、心理学者でノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマン博士が研究したことで有名になりました。

例えば、「学校補助金について投票するとき、投票場所が学校なら賛成が増えた」とか、「仕事帰りに食事をして帰ろうと思っているある日、電車の中でおいしそうなカレーを食べるポスターを見ると、最寄り駅についてファミレスに立ち寄った際に、思わずカレーを選んでしまった」とかは、プライミング効果ではないかと思われます。

3つのよいことノート」を使って日々の「3つのよいこと」を書くと、嬉しかったことや頑張ったこと、ありがとうと思ったことが脳内に先行情報としてインプットされ、潜在意識にポジティブな体験、頑張った成功体験が刷り込まれていきます。そうすると、無意識のレベルで「自分は自分を受け入れている」、「自分は頑張ったらできる人間なんだ」という自己受容感、自己肯定感、自己効力感が植えつけられます。脳が暗示を受けるわけですね。

さらにお母さんやお父さんとのコミュケーションを通して、子どもさんの「3つのよいこと」に対して肯定的なコメントを返してもらうと、子どもさんの高まった自己肯定感、自己効力感はさらに強化されることになります。

右脳と左脳の機能のバランスをもたらす

ノートに「書く」行為は、右脳と左脳をバランスよく機能させる効果もあると言われています。

自分の気持ちを吐き出してノートに書きだす行為は、感覚をつかさどる右脳を働かせます。書いた内容を目で読み振り返る行為は、論理的思考をつかさどる左脳を働かせます。そして、書き出したものを記憶する行為は、右脳と左脳を同時に働かせます。

こうして、ノートに「書く」行為は、右脳と左脳をバランスよく働かせ、思考や感情のバランスの良いコントロールをもたらします。実際に、日記を書いたり文字に起こして記録したりすることは、ネガティブ感情を抑制するのに効果があると心理学的に証明されています。

子どもが真剣に熱心にノートに取り組む姿

このように「3つのよいことノート」は、手書きの交換ノートという少しアナログなツールではありますが、子どもさんの脳を健全に活性化させ、自己肯定感や幸福感を向上させ、理想の将来を実現するうえで、とても理にかなったツールなのです。

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私たち、人間にとって暗示の力を侮ってはいけません。日々、ネガティブなニュース、ネガティブな情報にさらされると、ネガティブ感情を起こしやすくなり、気分が落ち込みやすくなります。まさに今のコロナ禍の状況がそうですね。ネガティブな暗示がプライミングされるわけです。

逆もしかりで、ポジティブな情報にできるだけ多くさらすと、私たちはポジティビティが高まり、よりよい自己成長、自己変容が起こります。これは心理学的な真理です。「3つのよいことノート」を活用し続けると、自分の心の中をポジティブな情報で充満させることになります。この点だけをとってみても「3つのよいことノート」の活用は、私たちが生きる上で、子どもさんがこれから人間性を高める上で、地味だけど非常に意味があるのです。