年明けからオミクロン株の感染拡大騒ぎが続いていましたが、ようやく落ち着き、春めいた気候になってきましたね。まだまだマスクが手放せない状況が続きますが、春の訪れはウキウキします。
マスクと聞くと、ジム・キャリー主演の映画「マスク」を思い出してしまう映画マニアの“レジリエンストレーナー”松岡タカノリです。
ポジティブモンスターって、本当にポジティブ?
映画「マスク」では、普段は冴えない青年を演じるジム・キャリーが謎のマスクをかぶると、緑の怪人(超人)に変身する物語ですが、緑の怪人は、まさにポジティブモンスターですよね。銃を持っている輩にも笑いながら素手で向かっていくんだもの。超人的に弾丸を避けているけど。
「私はポジティブモンスターなので、レジリエンスは元々高い」とおっしゃる方に出会うことがありますが、本当にレジリエンスが高いのか、少し疑問が残ります。
それは、多くの方々が、ポジティブシンキングとポジティブ心理学を一緒にしている、誤解している事実があるので、そのような疑問を持つのかもしれません。
ポジティブシンキングとポジティブ心理学ははっきりと違います。
ポジティブシンキングとは、ネガティブな側面に目をつぶり、無理してポジティブな側面だけを考えること。これは、とても危険です。危険をかえりみない、危険を回避しようとせずに行動を起こす可能性があるからです。銃口に素手で笑いながら立ち向かうマスク(ジム・キャリー)のように。
ポジティブ心理学は、ネガティブな側面に目を逸らさず、認識し、そしてそれに対処する心理学であり、加えてポジティブな側面の可能性を研究し、高める心理学なのです。
簡単に言えば、ポジティブとネガティブのバランスをとり、ポジティビティの可能性を拡張する心理学なのです。
私がライフワークとするレジリエンストレーニングはポジティブ心理学の理論をベースにしていますので、まさにポジティブとネガティブのバランスをとり、ポジティビティの可能性を拡張するトレーニングとご理解ください。
ダースベイダーか?アナキン・スカイウォーカーか?
私の好きな映画「スターウォーズ」を取り上げると、もう少しわかりやすくなるかもしれません。
「スターウォーズ」の中で、ダークサイドにおちいってダースベイダーになってしまうアナキンスカイウォーカーは、子どものころ、アナキンを見つけたジェダイの騎士から、
「フォースにバランスをもたらす」と予言されます。これは、ダークサイド(暗黒面)とライトサイド(光明面)のバランスをとることを意味します。まさにこれはポジティブ心理学ですよね。
そう考えると、ダークサイドとライトサイドのバランスをもたらす心理学がポジティブ心理学であり、フォースは、私が愛してやまないレジリエンス(心の回復力)ともとらえることができると思います。
そして、レジリエンスを伝える“レジリエンストレーナー”は、まさに現代の“ジェダイの騎士”と考えていただければ、わかりやすくご理解いただけるのではないかと思います。
人は暗黒面におちいりやすい
善良なアナキンが暗黒面に落ちたように、私たち人間も暗黒面に陥りやすいです。なぜなら人は誰しも“死の恐怖”を抱いており、恐怖というネガティブ感情はとてもコントロールしにくいものだからです。
恐怖をなかなか克服できないからこそ、恐怖に付け入り、他者をコントロールしようと悪意ある人たちも現れます。
自身が暗黒面に落ちず、人の恐怖感に付け入って他者の悪意ある行動に振り回されないようにするには、レジリエンスを高めるしかないと思います。
皆様も、レジリエンストレーニングを身に付け、現代の“ジェダイの騎士”になってみませんか?
映画の話を書くと、その映画を再び観たくなります。こういうときのために録画したブルーレイをライブラリーとしてストックしているのです。
さて「スターウォーズ」シリーズを観ようとすると、
あれ?ない?なんで?
我が愛しのカミさんに尋ねると、
「ああ、あれ。もう見ないブルーレイかと思ってゴミの日に捨てちゃったわよ」
May the Force be with you. My wife.(フォースとともにあれ。我が妻よ)
レジリエンスが試される日々が続くのでした。