松岡タカノリのレジリエンス伝道日誌

日々是レジリエンスNo.23‐大好きなことを見つけること。人が喜ぶことを見つけること~レジ筋の筋トレ⑥

最近、長年愛用したメガネを白縁メガネに変え、イメチェンをはかっている“レジリエンストレーナー松岡タカノリです。

子どもに目的意識がないと嘆くお母さま

先日、テレビを何気なく観ていると、視聴者からのお悩み相談のようなコーナーがあり、ご主人が人気お笑い芸人で、自身も著名な女性タレントさんが、視聴者からのお悩みに答えていました。

その中に、高校受験を控える男子をもつお母さまからの次のような悩みがありました。

『うちの子は高校受験を控えているのに進路を聞いても、「別に行きたいところなんてない」、「将来なりたいことってない」なんて言っています。子どもに目的を持たせることはできないのでしょうか?』

この悩みに対して、女性タレントは、自身の次のような経験談を語りました。

『私は15歳から今の事務所に入り、タレント活動を始めたのですが、最初は目的意識というものがなく、周囲に流されるようにタレント活動をしていました。初めて間もないころ、豆乳のCM撮影のお仕事がきて、撮影終了後、そのメーカーのいろんな種類の豆乳をいただいて帰宅したのです。そしたら、家族、特にお母さんが大喜びして、自分もとても嬉しくなったことがありました。そのとき、「あっ、私は、他の人が喜ぶことが好きなんだ。他の人、特にお母さんの喜ぶ顔が見るのが好きなんだ」と気づいたのです。だから、それを目的にタレント活動をしようと思い、今に至っています。』

目的とは何か?目的意識とは何か?

女性タレントが話された「他の人が喜ぶことが好き」、「お母さんの喜ぶ顔が見るのが好き」というのがそのタレントさんの目的であり、それに気づいたこと、意識したことが目的意識です。

目的とは、人生において、何かを成し遂げるときの最終ゴールです。そして、それに気づいて常に意識することが目的意識です。

よく「私には目的ってないんです。目的を持っていないんです」とおっしゃられる方に出会うことがあります。私の意見としては、それは目的を持っていないのではなく、単に「ご自分の目的に気づいていない」だけです。

私たちには、実は共通の目的を持っています。それは「生き続ける」という目的です。「生きている状態を続ける」という目的です。これは生物全てがもつ共通の目的でしょう。

さらに、人間は他の生物と比べて高度に脳が発達し、他者と協力してコミュニティを気づくこと、他者に共感することに喜びを感じる共感脳が進化してきました。

そのため、人間には、生き続けるという目的のほかに、

「他者と協力する、他者貢献する」という何らかの役割を担うという目的も持っているのです。

人間は誰しも社会にとって不可欠で、何らかの役割があるということに気づき、自分の役割に気づくことが目的をもち、目的意識にきづくことと思います。

まずは大好きなことを見つけ、それがどのように他者に役立つか気づく

どのようにして目的に気づき、目的意識を持てばよいのでしょうか?

まずは、「自分の大好きなこと」、「心の底から興味が湧くこと」を見つけることから始めてください。

「自分の大好きなこと」、「心の底から興味が湧くこと」を行えば、どのような人が喜ぶか、どのような人に貢献できるかを考えてください。それが見つかれば、それが目的であり、その目的を常に意識することが目的意識となります。

まだ目的が見いだせない小さな子どもさんの場合も、この方法によって同じように目的と目的意識を持つことができると思います。

目的意識は、レジリエンス(心の回復力)を補強するレジリエンスマッスル(レジ筋)として働きます。私のライフワークであるレジリエンストレーニングでは、目的意識を高めるトレーニングもわかりやすくお伝えしています。

白縁メガネでイメチェンしたのも、イメチェンが目的ではありません。ある崇高なビジョン、目的を達成させるための単なる手段でしかありません。手段が目的化してしまえば、本来の目的意識が薄れ、レジリエンスも下がってきます。

ビジョンの達成に役に立たないとわかれば白縁メガネをやめるかもしれません。ビジョンに近づくのであれば、エルトンジョンがライブのときにかけていたような、赤のハート型のメガネに変えるかもしれません。似合いませんけど。